中国シルクロードの旅(23日目)-2人の三蔵法師@武威

武威3日目の朝です。

2人の三蔵法師

张掖には仏教寺院がたくさんありましたが、数だけでいえば武威の方が多いように思います。

その中にこんな名前のお寺が。あ、この文字面見覚えがある!

「三蔵法師」って、お坊さんのステータスの名前で「三冠王」みたいなもの(?)なので、歴史上何人かいるそうです。

その第一号が鳩摩羅什(鸠摩罗什/くまらじゅう)。中国人ではなく西方の国の人やけど、ここ武威(涼州)にもゆかりがあるようです。

西遊記の三蔵法師のモデルの玄奘さんは仏典の翻訳で有名な人やけど、鸠摩罗什さんも翻訳で有名な人でした。

玄奘さんの時代、鸠摩罗什さん訳のない分野(唯識など)は雑な訳しかなくて厳密なところがよくわからなかったので、これは原典見に行ってみるしか!ということで、玄奘さんは天竺への旅に出ることになったというわけです。

このあたり詳しくはコテンラジオの三蔵法師玄奘回参照。鸠摩罗什さんの話はなかったかも?

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鸠摩罗什寺。ぴかぴかに管理が行き届いていて、塔も12重(?)。柱の彫刻も手が込んでるなあ・・・

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同じ般若心経の鸠摩罗什訳と玄奘訳が並べられていました。これは胸熱!

調べてみると、このお寺は玄奘が涼州を訪れたときにはすでに存在していて、仏教の聖地として機能していたそうです。

中国シルクロードの旅(22日目)-河西回廊の始まり@武威

昨日张掖(張掖)から武威に移動してきて翌朝です。

武威はかつて涼州と呼ばれていたところで、河西回廊の東端の町になります。

やっかいな在来線区間

いつもぽんぽんと移動してきているので、同じような単純作業を繰り返しているだけだろうと思われるかもしれないけれど、このへんのプラン組みは意外とややこしいです。

赤とかオレンジ色の高鉄区間はわりと思い通りの旅程が組みやすいんですが、緑の在来線区間がなかなかそうもいかないです。

在来線って、「遅いけど夜通し走る」みたいな運行をしていて、しかも本数が少ないので、どうやっても宿のチェックイン時間帯かつ明るいうちに着けないみたいな町があったりするんです。

今回敦煌行きを断念したのはそれ。町の中の移動もしづらそうやし、飛行機で来てパックツアーで回るのに最適化された町なのかも。

武威に行くかどうか

今回の武威行きもどうするかは悩みました。

张掖からは、高鉄で西宁側を回れば楽に西安に戻れるんですが、シルクロードのメインルートは河西回廊の方。涼州は井上靖の敦煌にも出てくるし、三蔵法師玄奘も通ったところです。

张掖站から武威站に在来線で向かうと、一番いい時間帯でも18時ごろ到着。

武威には、武威站と武威东站という2つの鉄道駅があるんですが、次の兰州への高鉄が出ているのが武威东站の方。

でも武威は张掖と同じくAlipayの路線バスのQRコード切符が外国人には取れないパターンで、哈罗(青)のシェアサイクルはあるんですが、その武威东站がサービスエリア外。

奮発してタクシーや滴滴に頼ろうとしても、つかまらないリスクもあります。

最終手段としては8kmほど歩けばいいかということで、武威行きを決めました。

河西回廊最後の車窓

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今回は北側の窓際の席でした。町間はだいたい砂漠〜ステップ(乾燥地の草原)で、牛やラクダがちらほら。野生ではないかな?

町に近づくと畑も出てきます。

中国の鉄道はだいたい分単位で正確で、今回の便も出発は時間通りでしたが、到着は20分ほど遅れました。

中国シルクロードの旅(21日目)-避暑地としての河西回廊@张掖(張掖)

张掖4日目の朝です。これから次の町に移動します。

避暑地としての河西回廊

嘉峪关のときから書いているけれど、河西回廊は標高が1500mほどあってすずしいです。緯度もそこそこ高くて、張掖は宮城県の気仙沼ぐらい。

去年の夏にチベット高原・黄土高原・モンゴル高原へ避暑地探し(めぐり?)の旅に出ていましたが、正直河西回廊はノーマークでした。

標高は高いけど夏場は雨季に入ってしまう雲南省とはちがって、ここは乾燥地帯なので雨の心配もあまりなさそうです。

滞在地としては?

嘉峪关は万里の長城めあてで今回訪問先にしたのですが、滞在地としてもめっちゃよかったです。

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町はごみごみしていないし、水辺もあるし、人も素朴でみなさん親切でした。

あとシェアサイクルさえあれば!という感じです。

で、ここ張掖。

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Alipayで路線バスのQRコード切符が外国人には取れないし、宿のある大佛寺周辺はちょっとごみごみしてるしで第一印象はそれほどよくなかったんですが、この町けっこういいです。

ごみごみしている大佛寺周辺でさえ2輪車専用車線はしっかり確保されていて、

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ちょっと離れればすぐこんな感じに。シェアサイクルいっぱいあるし、路面もいいしで、自転車移動がめっちゃ快適です。

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いい感じの水辺も。

ただ少し気になったのが、ネット回線があまり安定しないこと。これは宿のWi-Fiだけでなく中国物理SIMのモバイル回線も。特にアップロード方向の通信が詰まりやすいです。

回線品質のサンプルが少ないけれど、リモートワークにはあまり向かないかも?

中国シルクロードの旅(20日目)-文化のグラデーション@张掖(張掖)

张掖3日目の朝です。

仏教の空気感

今回西安以降に訪れた町は、乌鲁木齐(ウルムチ)以外は三蔵法師玄奘の通ったところなので、ある意味仏教伝来ルートをたどる旅にもなっていると思います。

ですが、空海ゆかりのお寺を訪ねた西安のあとはまったく仏教寺院を見かけていませんでした。

路線バスも通ってないような町はずれに遺跡としてあったりはしたようですが、暮らしの中に仏教があるみたいな感じはなく。

でもここ张掖にはしっかり仏教寺院があります。

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大佛寺。名前もしっかりしてます。

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立派な仏塔もあります。

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そして仏具やさんまで。

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木塔寺の9重(?)の塔。重ねてきてます。

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モスク(清真寺)もあったんですが、モスクっぽくもお寺っぽくもなく、迎賓館のよう?

そういえばウイグル族の人たちは?

甘粛省に来てからすっかりウイグル族の人たちを見なくなりました。

人口の民族構成を調べてみると、今回新疆ウイグル自治区最後の町になった哈密で漢民族7割・ウイグル族2割。

そして甘粛省に入って嘉峪关では、漢民族98%・ウイグル族0.0056%。やっぱり省の境界で民族的な断絶があるようです。

なのでここ张掖のモスクはウイグル族ではなく、おそらく回族の人たちのためのもの。

では甘粛省にウイグル的なものが何もないかというとそんなことはなくて、

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嘉峪关でどこの料理ともうたっていないごはんやさんの拌面の麺がラグマン的でした。

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そしてここ张掖にもハラル(清真)な新疆料理のお店がありました。

ちなみに新疆料理のお店って、ほかの地域ではまったくといっていいほど見かけないです。

中国シルクロードの旅(19日目)-甘州と呼ばれていた町@张掖(張掖)

昨日嘉峪关(嘉峪関)から张掖に移動してきて翌朝です。

ここも標高は1500mぐらいで、昼間でもそれなりにすずしいです。

甘州と呼ばれていた町

実は今回の旅行中に井上靖の敦煌を読んでいました。

宋の時代のこのあたり(河西回廊)が主な舞台で、聞いたことのない地名がいろいろと出てくるんですが、地理的にはだいたいどこも乾燥地帯のオアシス都市。

西から東からいろんな名前の国に攻められつつも、そういうところには時代を越えて町が存在し続けることになります。

ここ张掖もそんな町のひとつ。かつて甘州と呼ばれていたところで、現在の甘粛省の「甘」の由来にもなっています。

唐の時代の三蔵法師玄奘も、西方に向かうときに甘州を通ったという記録があるようです。

张掖の市内移動

张掖には张掖站と张掖西站という2つの鉄道駅があります。

高鉄(新幹線的なもの)が通っているのが张掖西站で、そうでない在来線的な方が张掖站ということかな。路線が別です。

市街地は方角つき(张掖西站)側にあって、方角なし(张掖站)側が閑散としているめずらしい(?)町なんですが、今回は入りも出も张掖站です。

宿は西站側に取っているんですが、こまったことにここの路線バスのAlipayのQRコード切符が外国人には取れないパターン。

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でも哈罗(青)と美团(黄色)のシェアサイクルがありました!

乌鲁木齐(ウルムチ)以来ひさびさ。町で見かける比率もこのぐらいでほぼほぼ黄色なので、黄色の张掖7日間乗り放題券を買いました。6.2元(Revolutレートで149円)。

予報でも雨は降らなそうなので、この町を出るときも駅まで自転車移動になりそうです。